原巨人CS進出の切り札も不振…大勢“見切り発車”の一軍昇格でうずく古傷と高まる同情論
大勢は昨季、初めて年間を通してフル回転したうえに、今春は侍ジャパン入りしてWBCに出場した。WBC出場組では大谷翔平(エンゼルス)を始め、WBC期間中に離脱した栗林(広島)、開幕後に二軍落ちした湯浅(阪神)など、故障に苦しむ投手が少なくない。
「まして大勢は右肘に古傷を抱えていますから」とは、前出OB。
「大勢は右上肢(肩から指先までの箇所)のコンディション不良で二軍調整していた。球団は細かな故障箇所を明らかにしていないが、肩や肘に不安を抱えている可能性がある。大勢は関西国際大の3年秋に右肘炎症、4年春に右肘の疲労骨折でリタイアした過去がある。スリークォーターから肘をしならせる独特のフォームで150キロ超の剛速球を投げる分、肘に負担がかかりやすい。昨季は、桑田一軍チーフ投手コーチ(現ファーム総監督)が疲労を考慮した登板間隔はもちろん、故障しずらいフォームを模索するなど目配り気配りをした。無理をおして一軍で投げ続ければ、フォームが崩れて肩や肘に負担がかかり、大怪我につながりかねません」
大勢が機能しなければ、4位巨人の逆転CS進出はいよいよ苦しくなる。