DeNAバウアーはメジャー復帰を模索するも…性的暴行疑惑以外に「もうひとつの障害」
今季限りでDeNAとの契約が切れるトレバー・バウアー(32)がメジャー復帰を目指しているという。
バウアーの代理人が複数のメジャー球団とミーティングを行ったと、米紙「ニューヨーク・ポスト」のジョン・ヘイマン氏が自身の「X」(旧ツイッター)に投稿した。
20年のサイ・ヤング賞右腕も、昨オフは性的暴行の疑いなどでメジャーに引き取り手がなく、年俸総額300万ドル(約4億5000万円)でDeNA入り。10勝4敗、中4日で完投勝ちするなど沢村賞の選考委員会が絶賛する活躍を見せた。代理人は日本での実績を材料にメジャーに売り込んでいるのだろうが、米球界復帰には性的暴行疑惑以外にも障害があるという。野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏は、昨オフ、メジャー球団が獲得を見送った理由に関してこうコメントしている。
「大きいのは投手の粘着物質問題でしょう。メジャーは21年6月から急きょ、投手の粘着物資使用を厳しく取り締まるようになったが、きっかけをつくったのがバウアーです。アストロズ投手陣が強力な粘着物質を使っている疑いがあると指摘、実際に回転数が上がったデータを投稿したりした。それまで暗黙の了解だったものを公にしたことで、球界内で裏切り者扱いされたのです。そういった投手を獲得すれば、球団内部に波紋が生じるという判断が働いているのでしょう」
米メディア「スポーティング・ニュース」のFAランキングでは、同僚で17位の今永昇太(30)より低い21位。メジャーがサイ・ヤング賞投手を額面通りに評価する可能性は低く、日本球界残留の目もありそうだ。