「森元首相を証人に呼んで」五輪汚職事件・高橋治之被告側が仰天要求→証人尋問は行われるのか
「冒頭陳述は2時間以上あり、法廷内は緊張感のないシラけた空気に包まれていました。ところが、いったん、陳述を終えて座った弁護人が、『裁判長』と手を挙げ、話し出した。『被告を無罪にするため、森氏の証言が必要です。森氏の証言がベストエビデンス。検察は森氏を証人として呼んで欲しい。裁判長もそのように取り計らって下さい』という趣旨の発言をしたのです」
■任意での事情聴取どまり
五輪汚職事件で森元首相は、参考人として検察に任意で事情聴取された。受託収賄で執行猶予付きの有罪判決が確定した紳士服大手「AOKIホールディングス」の青木拡憲前会長から「見舞金」として200万円を受け取ったことも判明している。組織委会長は理事以上の権限がありそうだが、司直の手は森元首相には及ばなかった。
31日の法廷で、弁護側の「森氏を証人として呼んで」という要求に、検察側は「(森氏は)証言者の中に入っていません」と拒否したものの、その声は小さかったという。弁護側は閉廷後、記者団にあらためて「検察側が森氏を証人請求すべきだ」との見解を示した。さて、証人尋問は行われるのか。森元首相にはぜひ、法廷に出てきて欲しいものだ。