日米経済格差がもたらす日本人選手の新たな価値 圧倒的円安でMLBには“激安ランチセット”価格
「ニューヨークやロサンゼルスなら、ランチプレートで2500円、コーヒーで1000円はする」
500円で購入できるキッチンカーの弁当や1000円で飲み物もつくランチセットに驚きを隠せない米国からの観光客や留学生の声は、史上初の4万ドルに達したダウ平均株価や好況さが強調される同国経済、さらに日米の生活費の差の広がりを象徴するかのようである。
しばしば「弱すぎる円」や「安すぎる日本」は日本経済の構造的な問題と世界経済の動向に起因しており、われわれの努力では克服することが難しい問題である。
だが、そのような問題は大リーグ入りを目指す日本プロ野球界の選手たちの位置づけにも影響を与えている。
昨年オフは大谷翔平が大リーグ史上最高額となる10年7億ドル、山本由伸が投手史上最高の12年総額3億2500万ドルでともにドジャースと契約するなど、大リーグでは日本人選手に対する大型契約が相次いだ。
選手自身の実績や将来性の高さだけでなく、2023年のリーグ全体の総収益が史上最高の110億ドルを超えたとする大リーグの好況さを考えれば当然の結果と言えよう。