溝口敦の「斬り込み時評」
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山口組の分裂抗争とは別に新たな陣取り合戦が始まる兆し
6代目山口組・高山清司若頭の発案で先ごろ横浜市の稲川会館で6代目山口組、稲川会、松葉会、双愛会、東声会の各首脳部が集まり、短時間ながら食事会が開かれたようだ。 高山若頭とすれば、分裂抗争でか…
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銃弾4発発砲 警察が色めき立った関西カチコミ事件のチンケ
3月27日午前4時ごろ、神戸の新開地駅から北に約300メートル、歓楽街として知られる福原のビル1階 のシャッターに銃弾4発が撃ち込まれた。 兵庫県警には、おそらく実行犯から通報があっ…
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6代目山口組・高山若頭の「特定抗争」を仕掛ける辣腕ぶり
山口組の分裂抗争で注目されるのは6代目山口組・高山清司若頭のコントロール下に行われる激烈な神戸山口組攻撃だが、もうひとつ謀略工作で見せる高山若頭の辣腕も忘れるべきではない。 その一端は、たと…
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弘道会系組長父子が襲撃された背景に何があるのか
3月4日、午前3時半ごろ、群馬県伊勢崎市で6代目山口組の主力、弘道会の野内組傘下栗山組の組長と実子の2人が拳銃で撃たれ、組員1人が車でひかれて重傷を負った。襲ったのは稲川会系の関係者とみられている。…
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山口組が弱体化する一方で弘道会は強化された警察の“誤算”
今から10年ほど前、当時の安藤隆春警察庁長官は「弘道会の弱体化なくして山口組の弱体化はなく、山口組の弱体化なくして暴力団の弱体化はない」と全国警察の本部長を集めた会議で号令した。 6年前に始…
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最近シノギが振るわない半グレの世界で静かに進む地殻変動
半グレの代表的なシノギだったオレオレ詐欺など特殊詐欺の被害件数は前年比約2割減、被害額も約277億円(同12%減)と減少傾向にあるようだ。 実際、過去、半グレ犯罪で太く稼いできた男たちに聞い…
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「親分子分」という擬制血縁関係=ビジネスモデルの崩壊
日本の暴力団を特徴づけるものに擬制血縁関係がある。実際の親がいるにもかかわらず、組員となる者は、これと見込んだ男を親分として選び取る。子分は親の言うことは黒いものを白いと言われても、親に従わなければ…
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6代目山口組・高山若頭が説く「まじめなヤクザ道」
山口組の分裂抗争は昨年末までに決着せず、今年に持ち越された。現状、6代目山口組が圧倒的に優勢だが、かといって近々抗争が解決するようなメドは立っていない。 6代目山口組の最終的な抗争指揮は高山…
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「後のことは知ったことじゃない」ヤクザの終焉
新型コロナウイルスの蔓延で多くの人が時代に閉塞を感じている。今が息苦しく、先が開けない。暴力団業界になると、なおさらである。山口組系の50代の幹部が言う。 「私が若いころ、10代、20代の若者…
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高知東生氏は薬物依存症から立ち直れるだろう
先日、雑誌「通販生活」の仕事で高知東生さん(55)に会った。 初対面だが、非常に真面目な印象があり、彼なら他の芸能人やスポーツ選手と違って、薬物依存症から立ち直れるのではないかと感じた。 …
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ベトナム人家畜泥棒事件に見る野性味…一方ヤクザはどうか
住宅地に住む者は植木の落ち葉や小枝を自宅で燃やすことが許されない。ストーブ状の炉や煙突を備えていようと関係ない。燃やすこと自体がたいてい市条例か何かで禁止されている。 枯れ木や小枝は50セン…
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新宿歌舞伎町で起こった女性スカウトマン乱闘事件の背景
東京・新宿歌舞伎町で今年6月、住吉会系の組員などがスカウト会社「ナチュラル」のメンバーと乱闘して大騒ぎになったが、10月28日、警視庁がようやく住吉会系の組員4人とナチュラル3人を暴力行為等処罰法や…
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山口組分裂抗争「コップの中の嵐」化に見る生きざまの違い
山口組分裂抗争は微視的にみれば、6代目山口組の優勢が確立した。対立する神戸山口組は山健組の分裂で、今後組織として機能できるかさえ怪しい。絆会はすでに山口組の看板を外し、半ば脱反社路線に踏み出している…
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ジャパンライフ2100億円 オレオレ詐欺301億円で半グレ嘆息
半グレ集団が今、はかばかしいシノギを見いだせずにいる。金インゴット密輸に続く次のシノギがないというのだ。語るのは、オレオレ詐欺からこの道に入った10年来の中堅Aである。 「金の密輸は国から消費…
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終末期の工藤会 ITで近代化した組織を目指した誤算の要因
長らく北九州市を牛耳ってきた工藤会がほぼ終末期を迎えている。野村悟総裁や田上文雄会長ら首脳部が揃って逮捕、起訴され、今や暴力団として組織運営できているかさえ怪しい状態だ。 しかし、こういう工…
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ヤクザもサラリーマンも移籍したら働かないと昇進できない
ふつう暴力団は組を移籍すると、移籍した組の席次で最末端に位置づけられる。席次を上げ、幹部に上がるためには、組でそれなりの働きを見せなければならない。 移籍した時期が抗争の最中ならば、何よりそ…
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山口組分裂抗争の結末は? 今は広域暴力団の時代ではない
山口組分裂抗争の決着を山一抗争と同じように考える人たちがいる。つまり、山口組(6代目山口組)の圧勝を確実視している。 確かに6代目山口組が現在、圧倒的に優位に立っていることは間違いない。敵対…
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「敵は6代目山口組」新生山健組は“一本どっこ”でいく覚悟
5代目山健組の分裂が7月22日、正式決定した。 分裂して神戸山口組(井上邦雄組長)を出ることになったのは反井上派で、山健組直系50人弱のうち24人。神戸山口組に居残る井上派も24人となり、こ…
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織田組長の絆會が近く解散を発表か 山健組の分裂話も浮上
織田絆誠組長率いる絆會(旧・任侠山口組)が解散するようだ。この10日にも発表か、といった噂さえ流れた。解散がどのような中身を持っているのか(例えば解散により、これまでのメンバーはバラバラになるのか、…
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一部のファンとの紐帯も切れた暴力団・山口組のやりっ放し
6代目山口組系秋良連合会の傘下組員・早崎美浩容疑者(55)が昨年9月、大阪府堺市の交差点で当時9歳の男児を車ではね、肝臓損傷、右足骨折の重傷を与えながら、そのまま逃亡し、このほど大阪府警堺署に逮捕さ…