永田町の裏を読む
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安倍政権のトランプ大統領接遇で問われる「国家の品格」
藤原正彦の著書に「国家の品格」というのがあったが、これは大切なことで、とりわけ外国の賓客をどのように接遇するかという場合には、そこが勝負どころになる。 先頃の一連の東アジア外交舞台で私が感心…
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能力も覚悟もないのに戦争を煽る安倍首相の幼稚な論理
トランプ来日に始まる一連の東アジア外交舞台を通じて明らかになったことのひとつは、北朝鮮に対して「対話」という落としどころを用意せずに圧力一本やりで突き進むと主張しているのは、安倍晋三首相ただ一人だと…
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手を握り見つめ合って称賛し合う日米首脳会談の危うさ
英語に“a good cop―bad cop strategy”という表現がある。「人情刑事とこわもて刑事の役割分担作戦」という意味で、容疑者を自白に導くには、こわもての方が怒鳴ったり机を叩いたりし…
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逃げ回る安倍首相 国会答弁恐怖症で総理大臣が務まるか
先週の本欄で、7カ月あまりも国会審議が行われないなどということが許されるのかと指摘したのが、多少は役に立ったのかもしれない。翌日のテレビ朝日「報道ステーション」が、この7カ月の空白問題を大きなパネル…
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個人的な都合で7カ月もの「国会機能停止」が許されるのか
安倍政権のやりたい放題の政局運営に、最初のうちはいちいち腹を立て批判をぶつけていたのだけれども、5年近くもそういうことを繰り返しているうちに、こちらの感覚がいつの間にか麻痺させられて、少々のことでは…
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自民圧勝報道でも「モリ・カケ」の不安に怯える安倍首相
まれに見るほどアップダウンの激しい、目の回るような選挙情勢の変転である。希望の党が彗星のごとく登場した直後には「自民、単独過半数割れか?」との観測が広がったが、その希望への民進党の解党的合流のゴタゴ…
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新党誕生でハッキリ この選挙は民権主義と国権主義の戦い
枝野幸男が立憲民主党を創建して、「リベラル派の受け皿ができてよかった!」と喜んでいる人が多い。前原誠司による民進解体・希望合流劇は、脚本がずさん、演出も下手くそで観客をシラケさせてしまったが、その思…
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民進党をブチ壊し 前原代表の政治的幼稚さは万死に値する
私は8月10日付本欄で民進党の代表選について、「前原が勝てば同党は破滅に向かうしかなく、枝野が勝つことでかろうじて蘇生への活路を開くことができるだろう」と予測した。ところが案に相違して前原が勝ってし…
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麻生副総理がまた 「武装難民」与太話が繰り返される理由
麻生太郎副総理が23日の講演で、北朝鮮有事となれば10万人単位の武装難民が船に乗って押し寄せ、新潟、山形、青森に間違いなく漂着するので、警察で対応できなければ自衛隊が防衛出動して射殺することも真剣に…
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いま必要なのは熟議であり解散総選挙のドタバタではない
安倍晋三首相がしゃにむに解散・総選挙に突き進もうとするのは、もっぱら森友学園・加計学園疑惑を突き回されることから逃れたい一心からのことだ。それは国民誰もが見抜いていて、「自分勝手なヤツだ。いい迷惑だ…
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中枢がヒビ割れを起こした安倍政権はもう長くはもたない
「安倍政権はいちばん中枢のところからヒビ割れを起こしていて、このままでは年内もつのかどうかだ。来年9月の総裁3選などとんでもない」と、自民党のベテラン秘書が言う。 中枢のヒビ割れとは、両輪とな…
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民進党の前原新代表は「野党協力」の意義を理解しているか
前原誠司が民進党の代表に選出されて、先走りが大好きな永田町情報通たちの関心は、小池百合子東京都知事が国政に乗り出して「日本ファースト」とかの新党で打って出てきた場合に、かつての細川護熙=日本新党で初…
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「改憲断念宣言」に等しい 10・22総選挙なんてやれるのか
茨城県知事選を何とか乗り切ったことで「10.22総選挙」の可能性はますます高まったというのが永田町の情報通の見方だが、私はそれには懐疑的である。確かに、政局戦術的には、臨時国会冒頭から加計・森友疑惑…
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得意なはずの北朝鮮問題が安倍首相の命取りになる可能性
米韓軍事演習が予定通り始まって、これに北朝鮮がどういう反応を見せるか、片時も目が離せない緊迫が続いている。が、旧知の米外交専門家によると、「それは表面だけで、米朝双方とも軍事衝突を回避することで基本…
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米本土に向かうミサイルを日本が打ち落とすという錯誤
今週日曜日のTBS系「サンデーモーニング」を見ていてちょっと驚いたことがあった。 北朝鮮のミサイルの問題を論じている時に、準レギュラーのコメンテーターである外交評論家の岡本行夫氏が「北のミサ…
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民進党は「前原代表」を選んで破滅への道を突き進むのか
まだ始まってもいない民進党代表選に口を挟むのは尚早かもしれないが、これが前原誠司と枝野幸男の対決になるとして、前原が勝てば同党は破滅に向かうしかなく、枝野が勝つことでかろうじて蘇生への活路を開くこと…
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大日本主義の徒花 「安倍政治」に対抗するヴィジョンとは
鳩山友紀夫の近著「脱 大日本主義」(平凡社新書)がなかなかの評判である。30日付毎日新聞の「今週の本棚」欄では、中島岳志が5段の大きなスペースで書評を書いていて、その結びの部分でこう述べている。 …
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仙台市長選で勝利しても野党の選挙協力が進まない理由
仙台市長選は、野党側の思惑通り、4党の選挙協力がカチッと組めれば自公に勝てるという道筋を指し示す結果となった。各紙はその結果を一様に「自民に打撃」と伝えたが、その中にあって毎日新聞は1面トップで「内…
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仙台&横浜 都議選での自民大敗が地方都市にも波及するか
安倍「一強」政治がダッチロール状態に陥るきっかけとなったのは、都議選での自民大敗だが、この傾向が他の地方都市にも広がっていくと、いよいよ大変なことになる。その意味で注目されるのが、7月23日投開票の…
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今度は国政…都議選圧勝でも小池知事の総理への道は遠い
小池百合子東京都知事の「都民ファーストの会」の都議選大躍進を受けて、気の早い政界消息通の間では「次は国民ファーストで、日本初の女性総理を狙うのではないか」と取り沙汰されているが、それを「冗談じゃない…