喫茶店の経済学
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秘伝レシピを…「カフェGOTO」経営の極意は“仲間を信じる”
どの街にも大手コーヒーチェーン店がある時代に、そのオンリーワン店はなぜはやっているのかを探るのがこの企画だ。「1日の来店客数」は、聞いたところで本質的には意味を持たないと思いつつも、店のはやり具合を…
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はまの屋パーラー 有楽町駅前のビル地下にあるレトロ空間
どこの街にも時代に取り残されたようなレトロな喫茶店はあるが、経営はおおむね厳しい。しかし、有楽町駅前という飲食店の激戦区で、おまけに周辺にはスターバックスやドトールコーヒーが集客を競っているという立…
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神宮前「カフェ香咲」<下>「計算しない」が長続きの秘訣
ごく最近まで苦しい経営状態だった「カフェ香咲」は、どのようにして人気店になったのだろうか。 「今は自慢のフードメニューなんて言っていますけれど、もともと料理なんてしませんでした。そもそもデザイ…
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神宮前「カフェ香咲」<上> マツコ・デラックスに2度救われた
この店はマツコ・デラックスがテレビ番組で「昔、お母さんが作ってくれたホットケーキの最上級」と絶賛したフードメニュー目当てに、大行列ができたことがある。2代目オーナーの岩根愛さんが、その経緯を教えてく…
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但馬屋珈琲店本店「思い出横丁」随一の人気店が抱える悩み
新宿駅から新大久保駅や大久保駅に向かって延びる線路沿いに広がる「思い出横丁」。その入り口に但馬屋珈琲店本店は立つ。店を経営するイナバ商事社長の倉田雄一さんと息子の光敏さんに話を聞こうとすると、「話の…
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西荻窪サテンは茶リスタとバリスタがタッグを組んだ人気店
JR中央線の沿線にあるSaten(サテン)には「茶リスタ」と称する人がいる。店舗を運営する抽出舎CEOである小山和裕さんがその人だ。バリスタは客からの注文を受けてエスプレッソやコーヒーを入れる人なの…
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阿佐谷gionは「ちょっと高いけどちょっと良い」がモットー
ブランコの椅子、手書きのメニュー、店員が着ている特注の制服……。gion(ギオン)には至る所にオーナーである関口宗良さんの創意工夫が見て取れる。それはすべてが開店当初からあったのではなく、徐々に作ら…
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さぼうる<下>ライバル店にも愛されるマスターの人情経営
入院している「さぼうる」マスターの鈴木文雄さんに代わって切り盛りする伊藤雅史さんの話は面白い。店の人の立場で取材に応じてくれているのだが、語り口にどこかしら「ファンが語るお店の魅力」の雰囲気があるか…
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さぼうる<上> 神保町で創業63年 繁盛を支える「豆出して」
喫茶店取材の話をしていると、大概の人が「神保町には行きました?」と聞く。それだけ有名店が集積しているからだ。 そのひとつが、創業63年を迎える「さぼうる」。残念ながら名物マスターの鈴木文雄さ…
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新小川町「茶房・はちはち」 一流機内サービスが味わえる
店のグランドオープンは2018年8月8日。つまり、本日である。「茶房・はちはち」という店名は開店日にちなんで付けたのかと思いきや、「年齢に関連させ『ろくろく』でもよかったのだけれど、僕とかみさん、娘…
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茶亭羽當<下>激戦区の渋谷で人気の秘密は「手作り感」
最近、茶亭羽當にシンガポールのテレビ局が取材に来た。独特の喫茶店文化がなぜ日本に根付いたのかを分析するという番組だ。羽當のような「個店」とスターバックスやドトールのような大手コーヒーチェーンの違いを…
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茶亭羽當<上> 茶道の雰囲気が漂う上質の店内空間
取材日時に指定されたのは平日の午前11時。その少し前に到着すると、すでに2組の客が開店を待っていた。このところ「ブティック型の喫茶店に改めて注目が集まっている」という声を聞くが、決して安くないコーヒ…
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「かふぇ さくら」1000円の価値あるコーヒーが400円で
サイホンでコーヒーを入れる喫茶店に出合うことはめったにない。理由は簡単で、器具が高いからだ。割れやすいロートは1個1800円。慣れないアルバイトを雇ってサイホンの店を運営するのなら、100杯入れると…
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神楽坂「タイムズカフェ」は飲食物持ち込みや出前もOK
神楽坂にあるタイムズカフェに入店すると、まずリストバンドが手渡される。滞在中はコーヒーや紅茶、コンソメスープなどが飲み放題だ。一方、店はこれで客の滞在時間を把握して、代金を請求する仕組み。「時間貸し…
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新宿 凡<下> コーヒー1杯1000円以上でも客が絶えない理由
新宿にある自家焙煎珈琲店「凡」でオーナーの平勝哉さんと奥さまに話を聞いていると、思い入れの深さがうかがえる話が次から次へと飛び出してくる。 「あいすこーひー」(1190円)を注文した客には必ず…
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新宿「凡」<上> 1杯1190円!オーナーが明かす高価格の裏側
「うちは近隣にある高級ホテルを除けば、新宿で最も高いコーヒーを出していると思います」とオーナーの平勝哉さんは、事もなげに言う。 メニューの表記はすべてひらがなで、「ぶれんど」は1190円、「ぶ…
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カフェ・サルバドル・ビジネスサロン<下>贅沢な空間の秘密
カフェ・サルバドル・ビジネスサロンに入って、最初に思い浮かんだ言葉は「ゆったり」だった。ホテルのラウンジのような空間では、仕事をする人も商談をする人も、隣を気にする必要がほとんどない。席数は52。普…
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カフェ・サルバドル・ビジネスサロン<上>兜町再興めざして
証券会社の業界団体「日本証券業協会」が入っている東京証券会館1階はその昔、有価証券報告書や決算書が閲覧できる場所だったが2年前、カフェ・サルバドル・ビジネスサロンが開店した。 80坪という広…
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西新宿「コーヒーマフィア」 日本初の定額制は儲かるのか
店に入ってくるほとんどの客は、店内にある読み取り機にスマホをかざしながら、「ホットのLを下さい。しっかりで」などと注文をしている。店員がカップに注いだ温かく、味の濃いコーヒーを手渡すと、お客はそれを…
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手品が見られる純喫茶がはやるワケ…土日はコスプレ客殺到
今年84歳になる作道明さんがコーヒー店を開いたのは1965年のことだった。元は「丸井」でお店の責任者を務めていたが、吉祥寺の純喫茶「邪宗門」の常連となるうちに、「自分もこんなお店をやりたい」と思った…