和田秀樹 笑う門にボケはなし
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よく効く薬ほど副作用は強い「高齢者には薬を処方しない医師」が理想
日本人はマジメな方が多く、医療においても医師の指示通りに薬をきちんと服用する患者さんが少なくありません。そんな患者心理のせいか、診察の上、医師が問題ナシと判断して、「様子を見ましょう」と伝えて患者さ…
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血糖値の下げ過ぎは早死にする…高齢者には過度の糖質制限は禁物
前回は、行き過ぎた減塩食によって、意識障害の原因になる低ナトリウム血症が引き起こされる可能性について紹介しました。低ナトリウム血症になると、意識障害のほか吐き気や倦怠感、疲労感、頭痛、筋肉のけいれん…
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減塩の重要性ばかり喧伝されるけど…最も死亡率が低い「塩分摂取量」は1日10~15グラム
読者の方の中には、高血圧で治療を受けている方がいると思います。そんな人が必ずといっていいほど受ける生活改善の指導が減塩です。 「塩分は血圧を上げて、動脈硬化を進めるから、なるべく塩分は控えてく…
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高齢な親を特殊詐欺から守りたいなら、親の寂しさを埋めるように頻繁に連絡を
オレオレ詐欺に代表される特殊詐欺の被害が相次いでいます。警察庁によると、昨年の認知件数は1万9033件、被害額は441億円。どちらもその前の年に比べて8.3%、19%も増加しています。1件当たりの被…
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不本意な治療を受けないためにも…高齢者のがんには「治療しない」という選択肢もある
国立がん研究センターの調査によると、生涯でがんになる割合は、男性は3人に2人、女性は2人に1人です。50歳から10年でがんを発症するのは、男性5.2%、女性6.7%ですが、30年後はそれぞれ43%、…
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医学的には“病気のデパート”でも…「朝の3点セット」の実践で血管年齢が改善
この連載でも何度となく触れているように、私の血圧や血糖値などは基準値よりかなり高く、医学的に私は“病気のデパート”です。でも、食事制限は、していません。高齢者医療に携わる中で、好きなものを食べて幸福…
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よい年の重ね方をしている人に共通するのは「品よく」「賢く」「面白く」の3つだ
高齢者専門の精神科医として、これまでに6000人以上を診察しています。その中には、大臣経験者や大企業のトップ経験者などセレブといわれる方も何人かはいました。 現役時代に地位が高かった方々が認…
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「長生き至上主義」をやめれば楽になる
団塊の世代が生まれたのは1947年で、人気マンガ「サザエさん」は46年に新聞連載でスタートしました。その父・波平さんは54歳、母フネさんは諸説あって50歳前後という設定です。 80年が過ぎ、…
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高齢者男性が陥りがちな“カネ持ちパラドックス” 時には子供に「嫌われる勇気」を持つべき
妻に先立たれたり、離婚したりした男性が、その後に良縁に恵まれることはあるでしょう。それで再婚を考えたとき、女性の人柄に問題がないのに子供などから反対されやすいのが、男性におカネがあるケースです。私は…
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私は我慢せず、好きなラーメンは週5回くらい食べ、好きなワインは毎晩飲んでいます
私が勤めていた浴風会病院は、在院者の平均年齢が85歳という高齢者専門の総合病院です。病床数は当時300ほどで、毎年およそ200人が病院で亡くなります。 高齢者専門の病院では風邪をこじらせて肺…
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健康維持に大切なのは「引き算の治療」より「足し算の治療」 高齢者には特に重要
血圧やコレステロール値、血糖値などが高くて薬を服用して数値を下げている方は少なくないでしょう。私は、検査で異常値をあぶり出して薬で正常値に下げる治療を「引き算の治療」と呼んでいます。 しかし…
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笑顔で最期を迎える…大切なのはおカネより「思い出」なのです
私は、親を介護した子供や、家業や工房などを継ぐ子供、そして国民の生活を支える農林水産業に従事する人などには財産を継承させてもいいけれど、それ以外の人には遺産を継がせず相続税を100%にすればいい──…
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認知症は「老化現象の1つ」として受け入れよう
「認知症にはなりたくない」と考える人は少なくありません。「ボケたら人生おしまいだ」という人もいます。 しかし、数千人の高齢者を診てきた私の経験から言えるのは、認知症は病気ではなく老化現象の一つ…
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「尊厳死」を巡る厚労省の思惑とリビング・ウィル(生前の意思)の必要性を考える
私が老人医療に携わるようになった1980年代は、尊厳死のような考え方があり、苦しそうな高齢者に「人工呼吸器をつけますか?」と家族に確認すると、「十分頑張ったのでこれ以上は無理をさせたくありません」と…
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老衰を実現するために「リビングウィル」を
人は死期が近づくと、食欲が衰え、体が水分や栄養を受けつけなくなって、何も口をつけずに衰弱していき、眠るように亡くなります。それが通常の老衰死です。 ところが、家族がそれを受け入れられないと、…
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ケアマネジャーは介護を仕切る司令塔 在宅看取りの重要なキーパーソン
自宅での介護や看取りを希望していても、本人と家族だけでなんとかなることはあり得ません。医師や看護師、ケアマネジャー(ケアマネ)らの医療スタッフ、さらに介護スタッフとの連携と協力が不可欠です。 …
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介護施設の下調べは大切 体験入居は「やりたいことができるか」で選ぶ
政府が在宅死という流れをつくろうとする背景に触れながら、最期を迎える場所として介護施設をお勧めすることを説明しました。ところが、介護施設は玉石混交だけに、入念な下調べが不可欠です。今回は、その点につ…
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「在宅死」を勧める政府にダマされない 介護施設の選択が決して悪くないと言える理由
前回、在宅介護と在宅看取りの違いを説明しました。その背景には、政府の思惑が絡んでいることをご存じでしょうか。今回は、その点に触れながら、ポイントを解説します。 介護が必要で自宅で世話をし切れ…
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「在宅看取り」と「在宅介護」は似た言葉にあらず…決定的な違いを理解すべき
2017年に行った厚労省の調査によると、8割が「自宅」で最期を迎えたいと回答。病院や高齢者施設との回答は少数派で、多くの人が住み慣れた場所で自分らしく最期を迎えたいと考えていることが分かります。 …
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飲み過ぎはよくないけれど…1週間にビール中瓶6本までなら認知症のリスクが低下
今年は、コロナ禍の自粛生活が終わり、いつもの年末ムードが漂っています。読者の中には、仲間との忘年会や新年会などを楽しみにされている方も、少なくないでしょう。今回は、お酒について紹介します。 …