「子どもの夜ふかし脳への脅威」三池輝久著

公開日: 更新日:

 現代日本は世界有数の“短眠大国”だ。この50年間で平均睡眠時間は59分も短くなり、休日の土日でも睡眠時間は30分以上減少している。そして、こうした環境の中で育つ日本の子どもは、一日の総睡眠時間が11時間37分と、世界で一番短いという深刻な事態に陥っている。

 子どもの睡眠不足は、自律神経やホルモン分泌に悪影響を与えて肥満の原因になるほか、脳シナプスや神経細胞の働きを低下させ、情報処理能力が著しく低下する。

 また、最近の研究では睡眠時間の短い子どもは脳の海馬が小さいことが分かっている。

 海馬はアルツハイマーやうつ病に関わる部位で、未発達であることはその後の人生に大きなリスクになると本書は警告している。
(集英社 700円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広島新井監督がブチギレた阪神藤川監督の“無思慮”…視線合わせて握手も遺恨は消えず

  2. 2

    ヤクルト村上宗隆「メジャー430億円契約報道」の笑止…せいぜい「5分の1程度」と専門家

  3. 3

    1年ぶりNHKレギュラー復活「ブラタモリ」が好調も…心配な観光番組化、案内役とのやり取りにも無理が

  4. 4

    回復しない日本人の海外旅行…出入国数はGWもふるわず、コロナ禍前の半分に

  5. 5

    故・川田亜子さんトラブル判明した「謎の最期」から16年…TBS安住紳一郎アナが“あの曲”を再び

  1. 6

    「リースバック」で騙される高齢者続出の深刻…家を追い出されるケースも

  2. 7

    眞子さん極秘出産で小室圭さんついにパパに…秋篠宮ご夫妻に初孫誕生で注目される「第一子の性別」

  3. 8

    田中圭にくすぶり続ける「離婚危機」の噂…妻さくらの“監視下”で6月も舞台にドラマと主演が続くが

  4. 9

    千葉工大が近大を抑えて全国トップに 「志願者数増加」人気大学ランキング50

  5. 10

    三山凌輝活動休止への遅すぎた対応…SKY-HIがJYパークになれない理由