「秘境鉄道の謎」風来堂著
存続の危機にある路線や駅を紹介する鉄道本。
JR北海道が「単独で維持することが困難な線区」としてリストアップした13線区のひとつ、石北本線ではこれまでに全44駅中7駅が廃駅、5駅が信号場に降格。廃駅が集中した区間は、今、1駅間が日本で一番長い37・3キロになった。かつては林業や鉱山事業などが盛んで駅周辺には商店や旅館なども営業していたこの区間が、今は熊がすみ着く原生林に変わってしまったという。
そうした廃線寸前の路線から、既にやむなく廃線になってしまった路線の遺構や、計画されたものの開通に至らず終わった「未成線」、地理的には秘境とは言えないが存在自体が特殊な「都会を走る珍路線」など、全国の37の路線やスポットを、歴史やドラマを交え案内。
(イースト・プレス 924円)