実体験から薬物問題を映画化 俳優・内谷正文の型破り人生
テレビ、映画、舞台などで活躍する俳優・内谷正文(48)が初監督した映画「まっ白の闇」が新宿K’sシネマで始まった(9日まで)。
自らの体験をもとに薬物依存の怖さと自立への道を描いた作品で、薬物依存の兄の影響で興味半分から大麻に手を出し、覚醒剤中毒へと転落していく弟と家族の地獄のような日々が赤裸々に描かれている。
「映画に出てくる兄弟は実際の私と弟が投影されています。私は高校生の頃に暴走族をつくり、裏ルートから入手した大麻を吸ったり、暴力団との抗争で新聞ダネになるような絵に描いたようなワル。33歳で断ち切るまで薬物に依存していたのも事実です。そんな私の影響で3歳下の弟が27歳で重度の薬物依存症になったのはショックでした。それがきっかけで、自分が依存症から立ち直ったのは皮肉でしたね」
内谷監督は神奈川出身。22歳で文学座研修所に入り俳優修業。同期に内野聖陽、寺島しのぶがいる。
2005年から薬物依存症をテーマにした一人体験劇「ADDICTION 今日一日を生きる君」に取り組み、これまで小学校から大学まで学校公演を中心に220回以上上演してきた。