大洋と巨人で外野手だった屋鋪要さん 少年野球、アマ野球の指導に専念して20年…「彼女も欲しいな」
屋鋪要さん(65歳)
熱い混戦が続く今年のプロ野球。昨年は横浜DeNAベイスターズが26年ぶりに日本一の座についた。今年はどうなるか。80年代、DeNAの前身である横浜大洋ホエールズで俊足の“スーパーカートリオ”のひとりとして活躍したのが屋鋪要さんだ。今、どうしているのか。
「今季、どこが優勝するか、まったく興味がないですね。なるべくたくさんのチームが、最後まで優勝争いに加わってプロ野球が盛り上がったらいいなとは思いますけど。去年、DeNAが日本一になって、いろんな人から『おめでとう』と言われましたが、僕が指導したわけではないから関係ないですよ」
横浜市内を走る根岸線・山手駅から車で7、8分のカフェで会った屋鋪さん、クールにこう言った。
「そういう意味で、所属した横浜にもジャイアンツにも思い入れはありません。大リーグの試合も大谷がホームランを打ったとかには興味がない。たまに、誘われて横浜スタジアムで観戦したり、試合前の選手の練習を見に行ったりすることもあります。そのときも、どうしてあの選手は打てなかったのかとか技術面を一生懸命見て研究しています。野球の指導に役に立つようにね」
そう、屋鋪さんは46歳のときに巨人のコーチを離れてからは、少年野球や大学、社会人軟式野球の指導に注力してきたのだ。
「僕が興味があるのは、自分の教え子。月火水は、園児から中学3年生までの約60人に指導しています。フィットネスクラブ『ティップネス』やNPO法人『れっど★しゃっふる』が運営する、いわゆる野球塾ですね。土日は『ソレキア』という情報通信技術の会社の軟式野球部で指導しています。頭ごなしに押しつけるのではなく、理論的に教えるのが僕のやり方です」
少年野球の教え子には、元DeNAの乙坂智、阪神の木浪聖也らがいるという。また「ソレキア」は23年、メインの4大会すべてで優勝。屋鋪さんは指導者としても一流なのだ。もう一度、トップ選手を指導したい気持ちはないのか。
「まったくありません。25年ほどアマチュア野球の指導を続けてきた実績があり、プライドがありますから。今の僕は収入がそこそこあり、休みもあり、趣味も楽しめる。ちょうどいい感じなんです」