カンヌ凱旋の是枝裕和監督「日本の映画界は高齢化。韓国なら肩をたたかれる年頃です」
先月29日、第75回カンヌ国際映画祭でエキュメニカル審査員賞と主演のソン・ガンホ(55)が男優賞を受賞した「ベイビー・ブローカー」の監督、是枝裕和氏(60)が13日、凱旋帰国会見を都内で行った。
同作は初の韓国製作作品で、スタッフを含めてオール韓国で撮影。撮影現場について「働き方改革が進んで、労働時間が週52時間と明快に決まっている。現場は20代から30代と若い。日本の映画界は高齢化しているから僕なんかまだまだですが、韓国だったら肩をたたかれる年頃です。変わらない国(日本)にいると改革が早すぎないかと思う。コロナ禍で背景を合成した撮影がほとんどで、実際に外で車を走らせて撮影したら『なつかしい! 最近こんな撮り方しないよ』と言われました」と彼我の差についてのエピソードを語った。
韓国では初日に4万人を動員、1600スクリーンで上映中だという同作。日本では24日から公開。