橋本環奈の才は“奇跡の一枚”以前に是枝監督が見抜いていた
アマチュアカメラマンがイベントで撮影した「奇跡の一枚」がネット上で拡散して、一躍時の人になった橋本環奈。今では誰も「1000年に1人の逸材」という枕ことばを使わなくなったという事実が、すっかり女優として定着したことを物語る。
12月11日公開の映画「新解釈・三國志」は、「三國志」をドラマ「勇者ヨシヒコ」(テレビ東京系)などを手がけた福田雄一の脚本・監督による独自の解釈で映像化。劉備役の大泉洋、諸葛亮孔明役のムロツヨシをはじめ、渡辺直美、佐藤二朗、山本美月、小栗旬、山田孝之ら多彩なキャストが出演する中で、橋本は諸葛亮の妻・黄夫人を演じた。
1999年2月3日生まれ、福岡県出身の橋本環奈は福岡のアイドルグループのメンバーとして活動後、映画「銀魂」(2017年)や福田雄一が脚本・演出を手がけた「今日から俺は!!」(日本テレビ系、18年)にヒロイン役で出演。現在は「ルパンの娘」(フジテレビ系)に深田恭子のライバル役で出演中。
彼女に初めて取材したのは、初主演映画「セーラー服と機関銃―卒業―」が公開された16年春で、現役高校生で上京する前だったが、親しみやすい笑顔で場を和ませる姿に、アイドルとしての活動で培ったサービス精神を感じた。初期には多くのオーディションを受けていたようだが、「話をするのが好きなので、いつも自己紹介の時間ではストップがかかるまでしゃべってしまうくらいで、私にとってオーディションは、楽しいものというイメージしかないです」(雑誌「Audition」16年3月号)と語っていたのが印象的で、とにかく明るくて物おじしない、芸能界向きな女の子だと思った。