追悼みのもんたさん プロ野球「珍プレー・好プレー」のアテレコ“特別編”を隣で聞けた貴重な思い出
売れていない時代から、スタッフを自腹で酒席に誘っていた
業界関係者から聞いた話ではフリーになったばかりの頃はテレビの仕事はなかったが、スタッフを自腹で酒席に誘っては「こんな仕事をやりたい」「こんな番組はどうだろう」とアイデアを持ちかけていたという。
珍プレーのナレーションから一気に名司会者へ駆け上がることができたのは、そんな地道な努力が花開いたのだろう。
今の司会者、MCに共通しているのはマジメな点。コンプラ第一で言いたいことを言えない時代だろうが、みのさんのように持論を展開しても的確なら拍手も起こる。時にはハメを外すが、それでいて粋な親父みたいな存在。生前はお騒がせもあったが、不世出といっては言い過ぎだろうか。
そのみのさんを踏襲できるような後輩、フリーアナはいるだろうか。
人気なら羽鳥慎一、局アナの安住紳一郎あたりか。「朝ズバッ!」で共演し、みのさんを師と仰いでいたといわれる「Nスタ」の井上貴博はどうだろう。
(文=松野大介/作家・元芸人)