紀州のドン・ファンと田辺市長の不思議な密接関係
(ジャーナリスト・吉田隆)
「紀州のドン・ファン」こと和歌山県田辺市の資産家・野﨑幸助氏(享年77)の3回目の命日となった5月24日、その墓所には、遺産の受け取りをめぐり遺族と係争中である市の職員の姿はなかった。
これに対してドン・ファンの義姉は「幸助さんの遺産を貰うと主張するのであれば、人としての道があるでしょう」と憤る。「しかも市長の真砂(充敏)さんと幸助さんはズブズブの関係だったと指摘もされているんですから」と続けた。
市長とドン・ファンの密接関係は昨年10月、写真週刊誌「フライデー」(講談社)で報じられている。「ホテル西洋銀座」(2013年に閉鎖)での接待写真だ。
同ホテルは客室が77室と小さめのシティーホテルだったが、世界中のセレブたちが宿泊するために集まってきたという日本を代表する「伝説のホテル」である。
日本で初めてコンシェルジュを置いたところでもあり、痒いところまで手が届くサービスが売りであった。あのエリザベス・テラーがそのサービスに感激して、知人たちに紹介したというのも逸話になっている。ドン・ファンはこのホテルを事務所代わりに使って、東京での貸金業務に励んでいた。