紀州のドン・ファンと田辺市長の不思議な密接関係
写真が撮られたのは2009年のことだ。最低でも一泊10万円の同ホテルで、ドン・ファンは市長夫妻を招待した。
宿泊の面倒もみて、地下にあった東京吉兆西洋店で接待をしたのである。夫妻には高級エステ店も予約し、土産も持たせたという。ドン・ファンのことだから、何か見返りを期待していたことは容易に想像できる。その後は白浜の高級ホテルを使っての接待も、しばしば行われていた。
田中角栄元総理は、国際興業社主で政商と呼ばれた小佐野賢治氏のことを「刎頚の友」と呼んだ。お互いのためなら首をはねられても悔いのない堅い友情で結ばれた仲という意味で使われる言葉であるが、紀州のドン・ファンと真砂充敏・田辺市長の関係も似ているのかもしれない。
■本人の死後、姿を見せない市長
ところが、ドン・ファンの死後、市長の態度は一変したのだ。ある市議が言う。
「市長の前で亡くなったドン・ファンの話題が出ると露骨に嫌な表情になるので、よほどの何かがあるのかなと思いました」