脅威はデング熱だけじゃない “蚊”が媒介する危険な感染症

公開日: 更新日:

 よく知られている感染症だが、日本ではあまり注目されていない。しかし昨年、エボラ出血熱を疑われた帰国者のうち4人がマラリア感染者だったことをみても、渡航者を介して頻繁にマラリア原虫が日本にも入っていることがわかる。

 日本で大流行する可能性は高くないが、衛生環境の悪化によって感染が広がる場合がある。北朝鮮や韓国など近隣国でも流行しているから、注意しておいた方がいい。

■治療や予防法が確認されていない病気も

 アフリカ・南アジアに土着し、近年、アメリカ大陸にも上陸した「チクングニア熱」も、流行の危険性がある。

「チクングニア熱、ウエストナイル熱の媒介蚊であるヒトスジシマカは日本にも生息しています。ウイルス感染者が日本に入り、ヒトスジシマカに刺されれば、蚊は国内でウイルスを獲得します。その蚊を介して、日本人に感染するサイクルが生まれると、デング熱のように夏の間だけ流行する可能性はあります。急性の発熱、関節痛、発疹などの症状が表れます」


 ただ、ウエストナイルウイルスは、日本に土着する「日本脳炎」の類似感染症で、日本人はそれらのウイルスに対して一定の抵抗力を持っているため、常時流行地になる可能性は低いといわれている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が