専門家が警鐘 子供に多発する食物アレルギーの「誤診」

公開日: 更新日:

「皮膚テストや血液検査が陽性でも、負荷試験で陰性になることは少なくありません。その逆もあります」

 食物アレルギーと誤って判断された場合の問題点は大きい。

 食物アレルギーの対策は、アレルギー症状を起こす食品の除去、つまり「食べない」こと。乳幼児の食物アレルギーは、鶏卵、乳製品、小麦が原因の8割以上を占める。日常的な食品の多くに含まれるので、これらが食べられないと親子それぞれの苦労は計り知れない。本当は食物アレルギーではないとすると、「食べる機会」が奪われることになる。

■医師の診断を受けていても…

 加えて、もっと深刻な問題点が英国の大規模調査で明らかになった。

 乳幼児の食物アレルギーの多くは0歳児に症状が出る。離乳食前から原因とみなされる食品を除去されると、子供たちは一度もそれらを口にすることなく育つ。

「大規模調査では、食物アレルギーを起こしやすい複数の食品を生後数カ月目から離乳食で積極的に食べさせた群と、食べさせなかった群を後に比較。すると、食べさせた群の方が食物アレルギーの患者が少ないという結果が出たのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  2. 2

    マエケンは「田中将大を反面教師に」…巨人とヤクルトを蹴って楽天入りの深層

  3. 3

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 4

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  5. 5

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  1. 6

    陰謀論もここまで? 美智子上皇后様をめぐりXで怪しい主張相次ぐ

  2. 7

    白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

  3. 8

    渋野日向子の今季米ツアー獲得賞金「約6933万円」の衝撃…23試合でトップ10入りたった1回

  4. 9

    12.2保険証全面切り替えで「いったん10割負担」が激増! 血税溶かすマイナトラブル“無間地獄”の愚

  5. 10

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?