専門家が警鐘 子供に多発する食物アレルギーの「誤診」

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「皮膚テストや血液検査が陽性でも、負荷試験で陰性になることは少なくありません。その逆もあります」

 食物アレルギーと誤って判断された場合の問題点は大きい。

 食物アレルギーの対策は、アレルギー症状を起こす食品の除去、つまり「食べない」こと。乳幼児の食物アレルギーは、鶏卵、乳製品、小麦が原因の8割以上を占める。日常的な食品の多くに含まれるので、これらが食べられないと親子それぞれの苦労は計り知れない。本当は食物アレルギーではないとすると、「食べる機会」が奪われることになる。

■医師の診断を受けていても…

 加えて、もっと深刻な問題点が英国の大規模調査で明らかになった。

 乳幼児の食物アレルギーの多くは0歳児に症状が出る。離乳食前から原因とみなされる食品を除去されると、子供たちは一度もそれらを口にすることなく育つ。

「大規模調査では、食物アレルギーを起こしやすい複数の食品を生後数カ月目から離乳食で積極的に食べさせた群と、食べさせなかった群を後に比較。すると、食べさせた群の方が食物アレルギーの患者が少ないという結果が出たのです」

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