専門家が警鐘 子供に多発する食物アレルギーの「誤診」

公開日: 更新日:

 従来の考え方は「乳幼児には食物アレルギーの原因となる可能性の高い食品は、離乳食などで食べさせない方がいい」だった。しかし、最新の研究結果は真逆で、「離乳食を遅らせることは食物アレルギー予防対策として決してメリットにならない」とされているのだ。

「だから、なんちゃってアレルギーのために本当は食べられるかもしれない物を食べないようにすることは、食生活において不都合を強いるばかりか、かえって食物アレルギーを起こしやすくしているかもしれないのです」

 今井医師が強調するのは、(1)親は過剰な心配をやめ、普通に食べさせる。(2)湿疹など症状が出たら、乳幼児の食物アレルギーに詳しい医師に診てもらう。(3)食物アレルギーと診断されれば、定期的に負荷試験を行って「症状が出ない量」や「食べられるようになったのか」を調べる――の3点だ。

「食べる量を減らすと症状が出ないなら、その量は食べられます。また、多くの食物アレルギー児は成長すると治っていく。必要最小限の除去をしながら、出来るだけ早く『食べられる時期』を負荷試験で見つけることに努めてください」

 あなたの子供は、本当の食物アレルギーだろうか?

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  3. 3

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 4

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  5. 5

    来春WBCは日本人メジャー選手壊滅危機…ダル出場絶望、大谷&山本は参加不透明で“スカスカ侍J”に現実味

  1. 6

    詞と曲の革命児が出会った岩崎宏美という奇跡の突然変異種

  2. 7

    高市政権にも「政治とカネ」大噴出…林総務相と城内経済財政相が“文春砲”被弾でもう立ち往生

  3. 8

    「もう野球やめたる!」…俺は高卒1年目の森野将彦に“泣かされた”

  4. 9

    連立与党の維新が迫られる“踏み絵”…企業・団体献金「規制強化」公明・国民案に立憲も協力

  5. 10

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋