忘年会ラッシュ アルコールで失われる栄養素を取り戻す
■亜鉛もしっかり補給を
アルコールの大量摂取によって不足してしまう栄養素は他にもある。亜鉛、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラルも失われてしまう。
「アルコールには強い利尿作用があり、飲んだ量以上の尿が排出されます。中でも、亜鉛は飲酒中は過剰に排出されるといわれ、加齢によって排出量も増えていく。また、体内のアルコールを分解する酵素などを動かすには、亜鉛などのミネラルが必要になるので、お酒をたくさん飲む人は、しっかり補給しておいたほうがいいでしょう」
亜鉛が不足すると、味覚障害や皮膚炎を招いたり、男性ホルモンであるテストステロンの代謝が阻害され、勃起不全などの性機能の低下を引き起こす。酔っぱらって“役立たず”になってしまった経験がある人は、アルコールによって中枢神経系が麻痺してしまうことに加え、亜鉛不足の影響も考えられる。
「亜鉛は、牡蠣、レバー、牛肉などに多く含まれています。中でも牡蠣は100グラム当たりの含有量が豊富で、生牡蠣を3個食べれば1日分の必要量を補給できるほどです。また、亜鉛は魚の内臓にも多いので、サンマの塩焼きなどは内臓も丸ごと食べることをおすすめします」(加藤氏)
お酒で失われる栄養素を意識しながら、忘年会ラッシュを乗り切ろう。