疲れているのに、なぜセックスしたくなる
深夜まで残業して体も頭もクタクタ……なのに、セックスしたくなるのはなぜ?
「それは脳内のホルモンなどの影響です。仕事で頑張ったあと疲れを感じていても、脳の中では男性ホルモンが過剰に分泌されて興奮状態にあるのです」
こう教えてくれるのは、神経内科医の米山公啓氏。仕事やスポーツなどに猛烈に取り組んだ後はクタクタに疲れるもの。そういう時、男性ホルモンのテストステロンや、神経伝達物質のノルアドレナリンが大量に分泌されているという。どちらも心身を興奮させる作用があり、特にテストステロンは性欲に直結しています。
「男性は、勝ち負けやお金儲けに関することに意欲的になると、テストステロン値が上がります。つまり、仕事やスポーツなどに打ち込めば打ち込むほど、性欲が高まるのです」
そして脳の興奮状態はすぐには治まらず、体は休息を求めているのに性欲が邪魔をする、というわけです。
ところで、ちまたでは「体が極限状態に陥ると、子孫を残そうという動物的本能が働く」という説がささやかれていますが?
「それは何の根拠もない都市伝説です。人間が極限状態に置かれた時に最初になくなるのは性欲です。自分の命が危ない時に、子孫を残そうとは考えないものです」
つまりクタクタに疲れたといっても、セックスしたくなるうちは余力がある……ということのようだ。