放置は危険 その顔の火照りは糖尿病のサインかもしれない
そもそも血糖値が高くなるとなぜ、神経障害が起きるのか?
「インスリンの分泌不足や機能低下によって高血糖の状態が続くと、神経細胞の中にソルビトールと呼ばれる物質が蓄積され、神経がダメージを受けるからです。高血糖により細小血管の血流が悪くなり、神経細胞に必要な栄養や酸素が送れなくなることも、神経障害が進む原因です」
腎症や網膜症は、糖尿病を発症して数年から10年近く経過しないと表れにくいのに対して、神経障害はごく初期のうちに表れる。つまり、神経障害に気付くか否かが、糖尿病を進行させないための最大の予防策なのだ。
「神経障害はごく初期の段階なら、血糖を厳格にコントロールするだけで健康な状態に戻すことも可能です。改善に数年かかることもありますが、希望はあります。その意味では、いかに早い時期に神経障害に気が付くかは大変重要なのです」
■放っておくと突然死も
とはいえ、顔の火照りは、自分でも気付いていない緊張感や興奮によるものかもしれない。神経障害があるか否かを判断するためには、どうしたらいいのか?