放置は危険 その顔の火照りは糖尿病のサインかもしれない

公開日: 更新日:

「膝下を叩く『アキレス腱反射検査』が有名ですが、初期の自律神経障害では分かりづらい。お勧めは神経内科などで行われている、末梢神経による刺激の伝わる速度を調べる『末梢神経伝導速度検査』です。手や足先に電極を貼りつけて、それより上部に置いたもうひとつの電極から微弱な電流を流す検査です」

 また、自律神経の働きを調べるために、呼吸心拍変動係数を調べる検査もある。これは安静時と深呼吸をした時の心電図を比較し、脈拍に変動があるかを調べる。

「正常な人は深呼吸をした時に脈拍の変動が大きくなりますが、自律神経障害が起きていると、変動が小さくなります」

 高血糖による神経障害を放置すると、神経そのものがまひして「痛い」「熱い」という感覚が失われ、潰瘍や壊疽を進行させる。場合によっては壊疽ができた足の切断を余儀なくされる。

「心臓の神経が障害されると、心筋梗塞や狭心症が起きても胸痛を感じない無痛性心筋虚血を起こし、死に直結する大きな発作を起こすことも少なくありません。また、低血糖になっても体がそれに反応せず、血糖値を上げるホルモンが分泌されず、冷や汗、手足の震え、動悸などが起きて、意識を失う無自覚性低血糖が起きて、大きな事故を起こす人もいます」

 ただでさえ、梅雨は神経にストレスがかかる時季。血糖値が高めの人が、やたらと顔や体が火照ったうえに、手足のしびれや痛みなどの異変を感じることがあったら、病院に相談した方がいいかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 2

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  3. 3

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  4. 4

    葵わかなが卒業した日本女子体育大付属二階堂高校の凄さ 3人も“朝ドラヒロイン”を輩出

  5. 5

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    隠し子の養育費をケチって訴えられたドミニカ産の大物種馬

  3. 8

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 9

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!

  5. 10

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑