著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

BMIが25を超えるような“ちょっと肥満”が最も長生き

公開日: 更新日:

 BMIと死亡の関係も心血管疾患と同様に日本人を含むアジア人で検討されています。

 心血管疾患との関係と同じく、肥満だけでなく、痩せも死亡のリスクが高くなることが示されています。

 BMIが22.6~25のリスクを1としたとき、30.1~32.5で1.20倍、32.6~35で1.50倍と、肥満になるにつれて死亡リスクが増加し、15.1~17.5で1.84倍、15以下では2.76倍と、痩せも死亡のリスクが増加しています。ただ心血管疾患のときと違うのは、心血管疾患のリスクが最も低いグループはBMIが20~22.4のグループでしたが、死亡のリスクが最も低いのは25.1~27.5のやや肥満傾向のグループだったこと。痩せのほうが肥満より死亡との関係が強いことです。

 しかし、痩せと死亡の関連を検討するときにはちょっと注意が必要です。この研究が開始した時点でがんなどの病気をすでに持っている人が、がんのために痩せていて、そのために痩せと死亡の関係が強く出ている可能性があるからです。痩せている人の死亡リスクが高いわけでなく、死亡リスクの高い人が痩せているという因果の逆転というわけです。そこでこの研究では、研究開始後、最初の3年間あるいは5年間で亡くなった人を除いて解析したり、研究スタート時点で、がんなどの病気を持っている人を除いた解析も示していますが、痩せと死亡の関係に変化はなく、肥満よりもより強いリスクであることが示されています。

 死亡リスクが最も低いのはBMIが25を超えるような、やや肥満傾向の人たちで、最も高いのは17・5以下の痩せの人たちなのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    八王子実践・河本ロバート監督「ライブや家族旅行も、事前に相談があれば休ませます」

  2. 2

    萩本欽一〈34〉私の“運”論 大谷翔平のカネを使い込んだ通訳に「小さな声で『ありがとう』」

  3. 3

    中居正広氏が熊本地震被災地を支援と報道 引退後も変わらないチャリティー精神と芸能界復帰の可能性

  4. 4

    高橋成美「渋幕→慶応」だけでは読み解けないズバ抜けた回転の速さ 世界選手権ペアで日本人初の銅メダル

  5. 5

    東京・赤羽、先行する第1地区に110メートル級、せんべろの1番街が丸ごと潰される危機

  1. 6

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 7

    国害SNSを告発 森山裕・自民党前幹事長「高市おろし」キーマンに急浮上の裏…不快感に国境なし

  3. 8

    年金生活者を悩ませる墓問題 維持費も「墓じまい」の費用も払えない人はどうすればいいのか?

  4. 9

    「墓じまい」に悩むシニア 費用や遺骨の始末より問題になる「家族の愛憎問題」

  5. 10

    松本若菜「ジュラシック・ワールド」吹き替え《棒読み》論争再燃…暗雲漂う主演ドラマに新たな逆風