歯ぐきに隠れた歯石を除去する3つの手術法で歯周病を再生

公開日: 更新日:

 フラップ手術は、局所麻酔のもと歯肉を切り開き、隠れているプラークや歯石をスケーラーで取り除いて歯肉を閉じて縫い合わせる。歯槽骨の破壊が初期なら、フラップ手術だけでも歯周組織の再生は可能という。再生治療の場合は、フラップ手術できれいにした後に再生を促す人工膜や薬剤などを入れて、ひと手間加えて歯肉を閉じるのだ。

 GTR法は、歯肉、歯槽骨、歯根膜など、それぞれの歯周組織の再生スピードの違いに着目した方法。歯肉が最も早く増殖するので、歯肉が欠損部に入り込まないように、特殊な吸収性の人工膜を設置して縫合する。人工膜の下で歯槽骨や歯根膜などがゆっくり再生してくるのを待つのだ。

 ただし、GTR法は、人工膜のシートを患部の歯に合わせて一つ一つ切り出さなくてはいけないのが欠点。技術が難しく、時間もかかるので、保険適用でも今はあまり行われないという。

「バイオ・リジェネレーション法は、『エムドゲインゲル』という豚の歯胚(幼弱な歯)由来のタンパク質を患部に塗ってから歯肉を縫合します。『リグロス』の方はFGF―2という成長因子を利用した薬剤で、血管の新生を促進させて減少した歯周組織の再生を助けます。こちらも患部に塗って歯肉を縫合します」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因