歯ぐきに隠れた歯石を除去する3つの手術法で歯周病を再生

公開日: 更新日:

 エムドゲインゲルは世界約250万症例で安全性が確認されている。リグロスも安全性が高いが、口腔がんやその既往がある人には使用できないという。

 これらの再生治療は、特定の歯の歯周組織が極端にくぼんでいる「垂直性骨欠損」が対象となり、再生には半年以上かかる。同院の骨再生率の比較データ(9カ月間)では、フラップ手術のみが0・55ミリ、エムドゲインゲルが1・18ミリ、リグロスが2・93ミリと最も高い。

「再生治療によって歯周組織が完全に元に戻るわけではありません。しかし、早く治療するほど効果は高いので、フラップ手術が必要になったら治療法の選択肢のひとつと考えていい。まずは主治医に相談してください」

 再生治療の費用は、歯周病治療の一環で行われるので患者によってさまざま。

 先進医療のバイオ・リジェネレーション法は、受けられる施設は大学病院など一部に限られ、保険診療の部分以外の自己負担は1歯につき6万~7万円ほどだ。

1992年東京医科歯科大学歯学部卒後、同大大学院修了。米国アーカンソー州立医科大学内分泌部門・骨粗鬆症センター、鹿児島大学生命科学資源開発センター准教授などを経て、2005年から現職。〈所属学会〉日本歯周病学会専門医・指導医、日本歯科保存学会専門医・指導医など。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…