AIで糖尿病を予測 3年以内の発症リスクを瞬時に表示する

公開日: 更新日:

■対象は30~59歳

 このAI予測には、AIを作成するニューラルネットワークという機械学習の一手法が用いられている。ニューラルネットワークとは、人間の脳の神経細胞のニューロンをプログラム上で再現し、データを与えて計算させる機械学習の手法。その与えているデータは、職域多施設研究(職場健診)で収集した糖尿病にかかっていない3万人の追跡調査による蓄積データに基づいているという。そのため予測の対象としているのは、糖尿病と診断されたことのない30~59歳の働く世代だ。

「従来の統計学的モデルによるリスク予測は、そのデータの平均的な傾向を見つけだしてリスクを算出していました。一方、AI(機械学習)はモデル自身がデータを学習し、特徴や法則性を見つけだします。ですから、各項目のデータの組み合わせに即した柔軟な予測ができるのです」

 そのためAIの予測判定は複雑で、なぜそのような結果になるのか説明が難しい場合もあるという。例えば、肥満度や腹囲が大きいほどリスクが高まる傾向にあるが、こうしたリスク要因の影響の度合いは、他の検査データによって一様ではない。AIは実データに基づいてそのあたりのさじ加減をモデル化し、柔軟に予測しているわけだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘