母子の絆や愛情に影響 「母乳育児」の大切さを見落とすな
混合栄養にするにしても、母乳育児に熱心に取り組む医師は、ミルクは哺乳瓶ではなく、スプーンで与えるように指導しているという。
■愛情ホルモンや免疫成分は添加できない
母乳育児の「育児が楽しい」「子供の可愛さが増す」という理由は、授乳によって「プロラクチン」や「オキシトシン」などのホルモン分泌が高まるからだが、それは産後の傷ついた子宮の回復を早めるメリットもある。
「他にもミルクは母乳よりも眠りが深くなるので、乳幼児突然死症候群のリスクが高くなる。また、母乳には50~60種類もの免疫物質が含まれ、赤ちゃんの成長時期に合わせて成分比率が変化しています。そのような免疫成分をミルクに添加することはできません」
山南医師は、人工栄養(ミルク)や混合栄養の育児をおもんぱかるあまり、逆に母乳育児の大切さがおろそかになることを懸念する。