人工肛門かそれ以外か…迷ったときに知っておきたいこと

公開日: 更新日:

「大腸がん手術の一番の目的は、がんを的確に取り除き治すこと。がんの場所が問題になるので、直腸がんでは早期で見つかっても人工肛門になる可能性はあります」

■装着を回避する方法もある

 肛門切除か、あるいは残せるか……。そのギリギリラインの場合、最近は、ISR(括約筋間直腸切除術)という手術が検討される場合もある。

 排便に関わるのが肛門括約筋だ。便が直腸にある程度たまると、それが脳に伝わり便意を催す。すると肛門の内側の内肛門括約筋が無意識に緩み、外側の外肛門括約筋が意識的に緩み、便が出る。

 従来の手術では、直腸とともに内肛門括約筋と外肛門括約筋を切除するので、人工肛門の造設が必要になる。しかしISRでは、直腸と内肛門括約筋を切除し、残った大腸と肛門をつなげる。外肛門括約筋は残るので、人工肛門をつけずに済む。

「ただ、現在の進化した人工肛門の装具と比べると、ISRで排便機能は残せたはいいが、QOLが下がったという人も少なくありません」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」