著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

日常生活の思考における約12%が「自分自身に関する比較」

公開日: 更新日:

 もしもスポーツテストや学力テストなどがなければ、簡単に(身体能力や学力において)自分がどれくらいの存在なのかを把握することは難しいはずです。膨大な情報をリサーチして処理をしないといけませんから、客観的な指標の割り出し自体に時間がかかってしまいます。

 人間というのは基本的に面倒くさがりです。よく言えば、効率主義。省エネで判断するために、社会的比較を行うというわけです。そのため、スポーツテストや学力テストといったわかりやすい指標が世の中にはたくさんあるのです。

 また、次のような興味深い「比較」に関する研究もあります。

 米マイアミ大学のサマービルらによる研究(2008年)では、日常生活の思考における約12%が「自分自身に関する比較」だそうです。その中でも「自分と他人を比較する」が4分の1を占めていることがわかりました。日常的に人間は自分を何かと比べ、さらには他者と自分を比較してしまう──。そもそもの大前提として、「自分と他人を比較してしまう」ことを受け入れてみるといいかもしれません。最初から「どうせ比べてしまうんだから」と割り切れば、もしも「劣等感」や「焦燥感」などが生まれても、冷静に向き合い、対処しやすくなるのではないでしょうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…