尿でがんのリスクを検知する「マイシグナル・ライト」ってなんだ?
日本人の2人に1人が罹患し、死因の第1位を占めるのが「がん」だ。ただ、忙しいからとがん検診を後回しにしている人も少なくない。そんな人にとって、尿検査だけでがんのリスクをチェックできる「マイシグナル・ライト」が検診を受けるきっかけになるかもしれない。製品を開発した名古屋大学発のベンチャー企業「Craif株式会社」広報の松本尚樹さんに聞いた。
「マイシグナル・ライトは、尿だけで全身のさまざまながんのリスクをステージ1の段階から発見できる、がんのリスク検査です。がんは、がん細胞が増殖し蓄積されることで発症し、増殖する際にジアセチルスペルミンと呼ばれる代謝物が放出され、尿中に排出されます。マイシグナル・ライトでは、尿を独自の測定機器にかけ、尿中に含まれるジアセチルスペルミンの値からがんのリスクを判定しています」
これまで同企業では、「マイシグナル・スキャン」と呼ばれるがんリスク検査を提供してきた。がん細胞から分泌され尿に含まれるマイクロRNAをAIで分析し、7種類(大腸、肺、胃、乳、膵臓、食道、卵巣)のがんをステージ1の段階からリスクを検知できる。現在、全国の600を超える医療機関で導入されているという。