尿でがんのリスクを検知する「マイシグナル・ライト」ってなんだ?
■“低リスク”でも安心してはいけない
国民生活基礎調査の統計を見ると、日本における5大がん(胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頚がん)検診の受診率は低い。がん対策基本法が成立した2006年に比べて年々増加傾向にあるものの、22年においては50%未満と、80%を超えるアメリカと比較すると非常に低いことが分かる。
内閣府が実施したがん対策に関する世論調査によれば、がん検診を受けない理由として最も多かったのが「心配なときはいつでも医療機関を受診できるから」、次いで「費用がかかり経済的にも負担になるから」「受ける時間がないから」などと、がん検診をためらう理由はさまざまだ。
そこで、昨年3月末に閣議決定された「第4期がん対策推進基本計画」には、がんの死亡率減少を目的に、がん検診の受診率を60%に向上させる目標が盛り込まれている。
がんを早期に発見できれば、手術や抗がん剤といった治療による身体的な負担だけでなく、経済面や時間面での負担も少なくなる。さらに、早期発見されたがんの5年相対生存率は90%以上との報告もされている。
がんリスク検査はあくまでも“参考”で、低リスクや陰性だからといって安心はできない。
自分の命を守るためにも、症状がないからと過信せず、定期的に自治体や医療機関が実施しているがん検診を受診したい。