著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【冬瓜】身体の熱を冷まし湿気を払う働きで夏バテ解消に威力発揮

公開日: 更新日:

 中医学では、胃は「脾」と呼ばれる臓器と連動していると考えます。脾は、飲食物の消化吸収をつかさどる臓器。胃で消化された飲食物は脾に運ばれ、人間のエネルギー源である気を生み出します。気の不足は、だるい、やる気がないといった状態を引き起こします。つまり、胃が健やかであってこそ、「健康な身体」を維持できるのです。

 それでなくても、夏は汗をかくことで気も一緒に排出され、それが「夏バテ」の大きな原因になります。夏は、胃の果たす役割が極めて大きいのです。

 食欲不振の改善には、身体にこもった余分な熱を冷まし、体内の湿気や過剰摂取した水分を出す利尿作用がある食材を取り入れて、胃の健全な働きにつなげることが大切です。

 おすすめは冬瓜。身体の熱を冷まし、湿気を払う働きがあり、食欲不振だけでなく夏バテ全般に威力を発揮します。

 冬瓜は水分を排出する作用が極めて高い食材で、皮と種は利尿のための生薬としても使われているほど、その効能は大。むくみや膀胱炎、尿道炎の改善にも大いに役立ちます。薬効を十分に活かすには、実を煮たり、スープの具として使うときに、カットした皮やわたの部分も一緒に煮込むこと。より利尿作用が高まります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手