野良ではないのに? 薬塗布済みの購入猫に耳ダニが発生したケース

公開日: 更新日:

 ワンちゃんやネコちゃんが、耳をかゆがって脚でかくことがあります。多くはマラセチア菌などカビの仲間が寄生したもので、ネコちゃんでは保護されたケースがほとんどです。ところが、先日、初診の飼い主さんがブリーダーから購入した10カ月の愛猫を連れて来られました。

「別の病院でもらった外耳炎の薬を使ってもよくならなくて……」

 この菌は湿気で増殖するのが特徴で、診察すると確かにそれらしき色や臭いでしたが、かゆがり方と耳道のただれが、異なるように思われたので外耳炎のときに耳ダニがいなかったか確認したところ、「いません」とのこと。それでも耳ダニを疑い、耳アカを顕微鏡で確認すると、案の定、とんでもない数の耳ダニが寄生していたのです。

 耳ダニはヒゼンダニで、野外で活動する動物たちの生活環境に潜んでいます。ワンちゃんやネコちゃんがそういうところの土や草木に触れると、体表の皮や皮膚を食べながら成長しますが、ブリーダーが販売していたケースで耳ダニの寄生は少なくなりました。

 では、今回のケースはなぜか。実はフィラリアを含む線虫や外部寄生虫を予防、駆除する薬の登場と関係しています。薬剤名はセラメクチンで、商品名は「レボリューション」「エビクト」など。犬にも猫にも使われます。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」