石破新総裁には期待したが結局“張り子の虎”…国民が「七人の侍」の農民のように立ち上がるしかない
自民党総裁選は石破氏の勝利で終わった。まさかの大逆転、まさかの展開。
まさか高市氏との決選投票になろうとは思いもしなかった。しかも1回目では高市氏の方が票が多かったのだ。決選投票では彼女も勝利を確信した顔をしていた。逆転して石破氏に決まった時のその表情は硬く虚ろで、私など演技の勉強になったぐらいである。他の議員の、驚きながらなんとか平穏を保つ顔なども実に面白かった。
総裁選では、何より菅氏が推した小泉氏のメッキの剥がれ具合がすごかった。ベリベリと音が聞こえるぐらいだった。おそらく電通あたりの仕掛けで、衆院選に向けての事前運動としての全員のマスコミ露出であったろうが、小泉氏にだけはマイナスだった。
そして小気味いいほど負けたのが河野氏だ。前回総裁選から32万票も減らした。ご本人は決選投票に残るのは間違いないと公言していたが、ケツから2位のブービー賞。党員票は8票しか入らなかった。
これは所属派閥の麻生派が決選投票に向けて、全部高市氏に乗ったからだ。子飼いの河野氏を切って勝ち馬に乗ろうとした麻生氏。石破氏が登壇する時に後ろで拍手もせず呆然としていた。まるで黒沢映画「乱」の炎上する城から出てくる仲代達矢のようだった。