権力空白の韓国に北朝鮮が沈黙している不気味…尹錫悦に挑発され続けたのに金正恩は高みの見物?
状況を逐一把握
一方、軍事衝突寸前まで尹大統領に追い込まれた北朝鮮は黙りこくったまま。御用メディアは戒厳騒動を一切報じていないという。高みの見物なのか。朝鮮半島情勢に詳しい国際ジャーナリストの太刀川正樹氏はこう指摘する。
「国家の一大事にあたり、風船で批判ビラをまく民間団体はしばらく活動を休止すると聞きますし、軍が無人機を飛ばすこともない。北朝鮮にとって悪くない状況です。ソウル市内に3万人ほどいるとされる協力者から逐一報告を受け、動くのは得策ではないと判断したのではないか。そうでなくてもロシア派兵に神経を使い、年明けに返り咲くトランプ前米大統領との駆け引きにもエネルギーを要します。韓国の最大野党は11日にも国会に弾劾訴追案を提出し、14日の再採決を目指している。可決されれば大統領の権限は停止され、憲法裁判所の審査へと進み、8カ月以内に革新系政権へと交代する可能性もある。それも北朝鮮にとって好都合です」
当面続く権力空白期。不穏なのは間違いない。
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出国禁止措置がなされた尹大統領は逮捕されるのか。内乱罪の刑罰は5年以上の懲役または死刑、無期懲役。●関連記事『【もっと読む】韓国・尹錫悦大統領に前代未聞の出国禁止措置…逮捕ほぼ確実も「死刑」はあるのか?』で詳報している。