スーパー専門71歳スリ師の「持論」と自慢の「眼力」…獲物見定め犯行終えるまで10分の早業
「オレはスーパー専門のスリ師で、裕福そうな人を狙うのが信条だった」
満員電車やバスを専門にするスリを「箱師」と言い、混雑した繁華街を仕事場にするスリは「平場師」と呼ばれる。これまでスリを繰り返してきた平場師には、ベテランならではのこんな「持論」があった。
東京・北区のスーパーで買い物中の女性(71)のバッグから現金39万円入りの財布を盗んだとして、住所不詳、無職の佐々木正善容疑者(71)が1日、窃盗の疑いで警視庁捜査3課に逮捕された。
佐々木容疑者は1日午前10時45分ごろ、北区赤羽のスーパーの店内で買い物中の女性に接近。鮮魚売り場で女性が商品選びをしているスキに、ショッピングカートのフックにかけられていた手提げバッグに手を突っ込み、現金とクレジットカードなどが入っていた財布を抜き取った。佐々木が入店してから「獲物」を見定め、犯行を終えるまで約10分の早業だった。
都内のスーパーでは今年に入ってからスリ被害が増加。今回の店舗を含め、周辺の複数のスーパーから被害報告が寄せられていたことから、捜査員が現場で警戒にあたっていた。店に入ってから犯行に及ぶまで、一部始終を見ていた捜査員がその場で佐々木容疑者を取り押さえ、現行犯逮捕した。