米ツアーで2位 石川遼を躍進させた「シード落ち」の挫折と吹っ切れ

公開日: 更新日:

 その甲斐もなく、いや、だからこそ石川は翌シーズンのシード権獲得に失敗。腰痛を抱えている、プロのコーチがいないなどの理由はいろいろあるが、石川の「試行錯誤」は自信のなさの表れだった。

 その石川が吹っ切れたのはシード権を取れず、下部ツアーでの入れ替え戦に回ったころから。初戦こそ予選落ちしたが、残る3戦はトップ10入り。そして14年開幕戦が21位タイ、今回が2位タイ。タイガーなどトップクラスが出ていないとはいえ、昨年とは雲泥の差だ。

 石川はこう言っている。
「ここ2カ月くらいは何も変えていない」
 要するにシード落ちしたことで「覚悟」を決めたのだろう。失うものは何もない。迷いも吹っ切った。

「緊張する場面でも無心になって、同じスイングができた感触がある。2試合やってみて少しずつ安定感が出てきた。精神状態も良く、波が立たないように冷静にプレーすれば、トップ10に入れるかなと思ってやっていた」
 あとは厳しい首位争いで、最終日のようなプレーができるかどうかだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    初V京都国際の《正体》と《左腕王国の秘密》…野球部“以外”の男子生徒わずか12人

  2. 2

    《古いタイプの指導者》はア然ボー然…大谷の恩師による「甲子園塾」講義の中身

  3. 3

    悠仁さま「進学に向けた勉学の大切な時期」でも続く秋篠宮家と宮内庁の軋轢

  4. 4

    「Snow Man=めめ以外は演技下手」定着のリスク…旧ジャニのマルチ売りに見えてきた限界

  5. 5

    山陰まで及ぶ大阪桐蔭・西谷監督のスカウト活動範囲…《最新車で乗り付けてきた》の声も

  1. 6

    目黒蓮をCMに再起用したコーセーにSnow Manファン大暴走 佐久間大介も別問題でファンに苦言

  2. 7

    吉永小百合(10)「15歳年上のバツイチと、よく一緒になりましたね」会員限定記事

  3. 8

    ドジャースの“朗希タンパリング疑惑”で大迷惑!米29球団&日本プロ球団こぞって怒り心頭の納得理由

  4. 9

    麻生太郎「3頭体制」崩壊でいきなり窮地…自民党総裁選でキングメーカーとしても機能せず

  5. 10

    元プロが関わる「チンピラまがい」の関西ボーイズチーム出身者にスカウト要警戒《教育できそうにない》