SB孫オーナーが胸を張る「総額40億円」補強の絶大効果
大枚をはたいただけのことはある。開幕カードでロッテ相手に3連勝を飾ったソフトバンクのことだ。
この3試合は自慢の強力打線が爆発。いずれも2ケタ安打で計36安打19得点。特に3番・内川(3試合12打数8安打)、4番・李(12打数7安打)は驚異的な数字を残した。投手陣も中田、岡島という新戦力が白星を手にし、サファテも3連投で早くも2セーブをマークした。
ソフトバンクは昨オフ、一昨年打点王の李(元オリックス=2年総額9億円+出来高)を筆頭に、中田(中日=4年6億円+出来高)、スタンリッジ(阪神=2年4億円)、サファテ(西武=2年2億円)、鶴岡(日本ハム=4年5億円+出来高)、ウルフ(日ハム=2年3億円+出来高)ら他チームで活躍していた主力や助っ人を次々と買い漁った。メジャー復帰のため、12年オフに球団を飛び出した岡島(アスレチックス=5500万円+出来高)まで獲得し、補強費だけで30億円近くを投入。「実際にはこの金額の3割増し」(球団OB)ともいわれている。
この大補強は、ソフトバンクになってから2度目の「日本一」を狙う孫オーナーが指示したこと。とはいえ、王会長ですら「昔どこかのチームがやっていたが、本当はこんなことはしたくなかった」と漏らしたほど。札束で選手をカキ集めるエゲツない補強には他球団から「やり過ぎ」という声も聞かれたが、そんな「ひがみ」はどこ吹く風だ。
秋山監督は「(開幕の)3連勝は大きい。(チームが)いい試合展開をしている。打つ方も投げる方もいい形でやっている。クリーンアップ? 調子いいですよ、本当に」と余裕顔だ。この分じゃ、ソフトバンクは優勝だけでなく、投打のタイトルも総ナメするかもしれない。