巨人OBからも不満 打線不調は原監督の「4番軽視」が原因
同じことを、球界の重鎮で巨人OBの広岡達朗氏も言っている。6月6日号の週刊ポストでは、こうバッサリだったのだ。
「不調の原因は打順ですよ。監督がキチッとしたオーダーを組んでいないから、歯車が噛み合わない。それが各所に悪影響を与えている。特に、阿部に4番を任せるなら任せるで、どっしり構えればいいんだ。ましてや阿部を下位に追いやって、急に連れてきた外国人選手(セペダ)をいきなり4番に据えるなど、愚行もいいところですよ」
「チームはクリーンアップの3、4、5番、少なくとも3番、4番を固定して、補正するのはその前後。これが勝利のためのセオリーなんです。(中略)確かに原は、これまで素晴らしい成績を残してきた監督です。しかしあまりにも自分の感覚を信じすぎて、打順をいじっているようにしか思えない」
■11年で「4番」が16人
4番は打線の要。プロ野球歴代5位の1565勝を挙げた名将、野村克也楽天元監督は、「4番とエースはチームの鑑。中心なき組織は機能しない。チームが機能するのか、破綻するのかはすべて、4番とエースにかかっている」とまで言っている。4番打者を「第○代」と数えるのは巨人だけ。その伝統と重みをどこよりも認識しているはずの巨人で今、「4番」がどこよりも軽んじられ始めているのだ。