巨人OBからも不満 打線不調は原監督の「4番軽視」が原因
村田修一(33)で始まった今季の巨人の4番は、7月29日の試合からベテランの高橋由伸(39)が務めている。その間、長野久義(29)が6試合、阿部慎之助(35)が6試合、アンダーソン(32)が12試合、そして、5月に途中加入したキューバ人助っ人のセペダ(34)も18試合で4番を打った。
巨人OBの評論家、高橋善正氏が首をかしげる。
「今季、最多の44試合で4番を任せていた村田を一気に7番まで降格させた4月末、原監督は『4番を代えるというのは、相当なる決断』と言っていた。にもかかわらず、その後も取っ換え引っ換えしている。特にセペダを4番に据えたのには驚いた。キューバ国内リーグと国際試合で実績のある打者とはいえ、日本球界では未知数。ただでさえ国内リーグが終わって2カ月弱のブランクがあったセペダを、二軍の試合にも出さず、たった2日間練習しただけで、来日3日目にいきなり4番で起用した。日頃から『チーム内競争』と強調している原監督のこの起用に選手は複雑だったと思う。巨人には圧倒的な戦力があり、首位をキープしてはいるものの、2位の阪神に2・5ゲーム差と詰め寄られている。チーム総得点(364)はDeNAと並んでリーグワースト、チーム打率(・262)もリーグ5位。期待通りに打線が機能しないから打順をいじるのだろうが、いじりすぎるから個々の選手の調子が上がってこない。悪循環ですよ。特に4番が固定されないと、打線全体に落ち着きが出てきません」