大阪国際Vでリオ確実も…福士加代子を待つ本番レースの壁

公開日: 更新日:

 実はその頃は福士も「ギリギリ」の状態で、「25キロではペースメーカーがいるのと、いないのとでは違う。1人では休んじゃおうと思っちゃう」とレース後は本音を漏らした。

 苦しいところを30キロまでペースメーカーに引っ張られたのが、国内女子選手の「壁」といわれている2時間22分30秒切りにつながったわけだ。陸上ジャーナリストの菅原勲氏は、「彼女の潜在能力からすれば2時間20分台は出せたレースです」といって、こう続ける。

「序盤からペースメーカーが1キロ3分20秒前後の速いペースをつくってくれたにせよ、30キロぐらいまではいい走りでした。30キロからペースメーカーがいなくなるとややペースダウンし、35キロぐらいから3分30秒前後まで落ちたのが残念です。25キロぐらいから独走態勢に入っただけに、もの足りないというのが正直なところです」

■国内レースとはまったくの別物

 レース前の公約通り、「2時間22分30秒を切っての優勝」を実現させた福士には、もう一つの「お約束」がある。「リオでは金メダルを掴みにいく」と明言している。この日の走りを見れば希望をもつスポーツファンもいるかもしれないが、ペースメーカーのいない五輪のマラソンは、国内レースとはまったく違うものだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出