デ杯欠場決めた錦織 日の丸より“ツアー優先”の計算と思惑
■ネットプレーの多用
今回の全豪は、順調にいけば4回戦でフェデラー(世界ランク17位)、準々決勝でマリーと対戦する。スポーツマスコミは「死の組」と騒いでいるが、ポイントはベストなコンディションで強豪と対戦できるか、強豪と対戦するまでにいかに消耗を防ぐかなのだ。
錦織の周囲にはサーブ強化が目的のフォーム改造を提言する声が多いらしいが、それには時間を要する。すでに27歳。本人も「ここ2、3年が勝負」と言っていることから現実的ではない。
試合時間の短縮、消耗を防ぐための方策は、昨年後半から目につくネットプレーの多用だ。得意なストロークより、サーブ・アンド・ボレーやネットプレーで早めの決着を心掛ける。そうやって体力のロスを極力、防ぐことがマスターズ1000やグランドスラムの制覇につながると本人は考えているのだ。