デ杯欠場決めた錦織 日の丸より“ツアー優先”の計算と思惑
「エースであるケイ(錦織)が、遠征を理由にデ杯の地元開催を欠場するなんて考えられない」
16日に開幕した全豪オープンテニスの大会前会見でのこと。錦織圭(27=世界ランク5位)が2月3~5日に行われる男子国別対抗戦デビス杯1回戦(対フランス=有明コロシアム)の欠場を表明したことを受け、対戦国であるフランス人記者はこう言って目を白黒させた。
錦織は2月13日から南米2大会(アルゼンチン・オープン=250シリーズ、リオ・オープン=500シリーズ)に出場するため、「スケジュールがタフ」(本人)とデ杯欠場の理由を説明した。
「今年にかける意気込みの表れでしょう」と、さるマスコミ関係者がこう言った。
「昨年3月、英国で行われたデ杯ではマリー(29=世界ランク1位)と対戦、4時間54分に及ぶフルセットの末に敗れた。6月のゲーリー・オープンを左脇腹痛、7月の全英を左ふくらはぎ痛で途中棄権せざるを得なかったのも、シーズン序盤の激戦がたたったという見方があるのです。まして今年のデ杯はプレッシャーの大きな地元・日本開催で、フランスはモンフィス(30=世界ランク6位)、ツォンガ(31=同12位)、ガスケ(30=同18位)らをそろえる強豪ですからね。去年以上に激しいプレーを求められるだけに、場合によってはシーズン前半は使い物にならなくなるかもしれません。錦織はこれまで4大メジャーどころか、マスターズ1000すら勝っていない。今年は最低でもマスターズ1000を取りたいと考えているのです」