巨人惨敗交流戦で攻略法露呈 セ5球団が狙う“菅野包囲網”
リーグ戦再開となった23日の中日戦もいつも通りの貧打に泣いた。
巨人先発の菅野智之(27)が8回5安打1失点と好投したものの、打線が今季最少タイの4安打に抑えられ、7度目の完封負け。先制を許した試合は20連敗という淡泊さで見殺しにされた菅野は、3敗目(7勝)を喫した。
10位に沈んだ交流戦はエースにとっても悪夢だった。3試合の登板で完投勝利が1度あったものの、5回8失点、6回5失点とパの打者に打ち込まれたケースが2度。交流戦の防御率は規定投球回数に達した投手の中で最下位の5・40だった。
ダメージは単にメッタ打ちにされたことではない。交流戦によって絶対的エースの「攻略法」がセの各球団に露呈してしまったのだ。
菅野とは今季初対戦の中日が、この試合であることを徹底していた。この日、菅野が投げた8回の24アウト中、引っ張った打球はわずか6。中日の5安打も全てセンターから逆方向だった。中日の某選手はこう話している。
「この試合は進塁打などの事情がない限り、センターから逆方向狙い。これはワンシームなど、菅野特有の動く球への対応のため。球威があるから、差し込まれるリスクは当然高くなるけど、交流戦前に3連続完封をやっている日本のエース。チームで何かをやらないと簡単には打てない。交流戦で2度打たれたでしょう? 映像を見たら、楽天も西武も徹底していた。せっかく手本を見せてくれたわけで、参考にしない手はない。5安打1点で攻略したとは言えないけど、他の球団も『逆方向』は意識すると思いますよ」