大坂なおみ「成長の表れ」我慢比べ制し3回戦進出の真価
持っていたラケットを地面に叩き付けるだけでなく蹴飛ばした。
22日、全豪オープンテニス女子シングルス2回戦。大坂は世界ランク42位の鄭賽賽と対戦、第2セット第3ゲームを長いラリーの末にミスしてブレークを許すと、コート上で荒れた。「自分の手から魔法のようにラケットが飛んでいって、コントロールすることができなかった」とは試合後の本人だ。
大坂は鄭のような技巧派で、粘り強いタイプを苦手にしている。
初戦では劣勢に立たされても表情すら変えなかったものの、この日は違った。持ち前のパワーを生かせなかった。最大の武器ともいえるサーブのエースは0本。パワーで押しても押しても拾いまくられる展開に、業を煮やしてプッツンしたに違いない。
これまでの大坂なら完全にキレて、そこからガタガタと崩れるところだが、しかし、我慢比べを制してのストレート勝ちだった。
「勝ててよかった。選手は以前よりわたしを倒そうと、乱そうとしてくるけど、それは自分にとっていい挑戦。(はねのけられたのは)自分の成長の表れだと思う」(本人)