今年は東都大学が豊作だが…ドラ1候補投手たちが抱えるそれぞれの「キズ」
今年は東京六大学より東都大学の投手が豊作といわれる。
細野晴希(左左=東洋大)、西舘勇陽(右右=中央大)、常広羽也斗(右右=青学大)、武内夏暉(左左=国学院大)、草加勝(右右=亜細亜大)……。彼らはドラフト1位候補とはいえ、気になることがあった。
彼らはエースだ。通常は初戦に先発し、1勝1敗にもつれれば中1日で3戦目も投げる。春のリーグ戦も序盤はそんなサイクルで回っていたのに、ここにきてエースが初戦に先発しないケースが散見されるようになったからだ。
「中1日で投げる体力がないからだろう」と部長がこう言う。
「1位候補と言われるだけあって、彼らは総じていいボールを投げる。けれども、七回くらいになると球威が落ちる。球速が落ちるんだ。体力もなければ、肩のスタミナもないってことさ」
部長が「例えば……」と名前を挙げたのは、昨年のドラフト上位でプロ入りした右腕。「球のキレも制球もいいが、何しろ体力不足。1年目の今季はファームで投げながらじっくり体づくりをするプランだったのに、駒不足で一軍からお呼びがかかって投げ始めた。ムリをさせれば肩や肘を痛めないとも限らない」という。