日本ハム田中正義はソフトBに足を向けて寝られない!プロ7年目でようやく初勝利
「すごい時間はかかってしまいましたが、こういう景色が見られてうれしい」
7年目の日本ハムの田中正義(28)が7日の楽天戦でプロ初勝利をあげ、お立ち台で喜びを噛みしめた。
2016年、5球団による競合の末、ソフトバンクに入団。最速157キロの直球に加え、フォーク、スライダーの精度も高く、一時は12球団全てが1位指名するとまでいわれた逸材だった。
しかし、創価高1年時に右肩関節唇を故障し、大学4年時にも右肩炎症で離脱を強いられた「古傷」が、何度も田中の行く手を阻んだ。
1年目のキャンプでいきなり右肩の違和感が再発すると、3年目の19年のキャンプでも右肩の張りでリタイア。公になっているだけで通算4度も右肩痛で戦線を離脱した。20年には右肘の故障で長期離脱を強いられたことも。
昨オフ、近藤健介の人的補償で日本ハムへ移籍したが、ソフトバンクは昨季まで田中を見放さなかった。プロ6年間で登板数はわずか34試合。先発登板は一度もなかった。普通の球団ならクビにするか、育成で再契約となるところだが、右肩のケアに細心の注意を払いつつ、田中が復活気配を見せるやチャンスを与え続けた。
田中は日本ハムでリリーフ投手として活路を見出しつつあるが、今があるのはソフトバンクのおかげといっても過言ではないのだ。