著者のコラム一覧
田尻一郎元ソフトバンクホークス広報

1967年、福岡県出身。86年ドラフト外で南海ホークスに入団。88年に引退し、98年まで打撃投手。その後は、一軍と二軍のマネジャー、広報などを歴任した。2023年オフに退団。一軍出場なし。

《長谷川勇也の巻》三冠王も認めた「鷹のソクラテス」でも…思い出すのは皆をヒヤヒヤさせた右翼守備

公開日: 更新日:

長谷川勇也

 長谷川勇也(39)が置きティーバッティングを黙々と1時間以上やると、終わるのを待っていた中村晃が入れ替わりで同じくらい打つ。いずれも職人肌の選手で、「こいつら2人で何時間打つんや」と周囲の口をあんぐりさせたものです。

 マジメで一心不乱に打撃を追求する長谷川は、マスコミから「哲学者」「鷹のソクラテス」などと呼ばれたこともあります。

 大卒選手(専修大)でしたが、ケガが多かったので一軍出場は入団2年目の2008年。一軍に昇格したばかりの頃には、三冠王の松中信彦に、「こいつのスイング速いなあ。俺とあまり変わらないくらいかも。ヘッドスピードがめちゃくちゃ速い」と言わせたくらいです。

 超一流の打者も認めたバッティング。ただ、申し訳ないのですが、僕は長谷川といえばどうしても右翼守備の姿を思い出してしまいます。

 当時、二軍が使用していた雁の巣球場は、夕方になると空の色と混じってボールが見えにくくなる傾向があった。そこで右翼守備中の長谷川が2回ほどフライをポロリとやった。それも「よし、アウト!」と誰もが確信する中での落球。だから僕を含め、二軍戦では打球が右翼に飛ぶたびに「ライトは……長谷川か……」と、みんなヒヤヒヤしながら注視するのが当たり前となっていた(苦笑)。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇